今からちょうど50年前、カラーテレビ
平成26年(2014年)10月10日随筆
信州上田之住人 太田和親
今からちょうど50年前、東京オリンピックの開会式があった昭和39年10月10日のことを鮮明に覚えています。私は12歳で、そのころ中耳炎になっていて、8キロ離れた観音寺市(香川県)の瀬戸耳鼻咽喉科へ、一人でバスに乗って診療を受けに行きました。ところが耳が悪いので、バスの中で酔って気持ち悪くなり往生し
ました。それで、帰りは観音寺市から8キロの道を金毘羅街道を歩いて帰りました。途中4キロの所に、叔父さんがやっている電気屋さんがあって、休憩に立ち
寄りました。そしたら、母方のおばあちゃんが電気屋さんの叔父さんところに来ていて、東京オリンピックの開会式を、カラーテレビで見ていました。そのころ
はほとんどの家庭はテレビを持っていたとしても白黒のテレビしかなかったのですが、東京オリンピックのとき初めてカラーテレビが売られるようになりました。カラーテレビが大変珍しかったのと、叔父さんは母親孝行のために、実家のおばあちゃんを連れてきて初めてカラーテレビを見せたようです。今は携帯でもカラーのテレビを見られる時代ですが、50年前はこうだったのですね。私は、お茶を叔父さんの所で飲ませてもらってから、また4キロを歩いて山本町まで帰りまし
た。
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