6号酵母
令和元年(2019年)6月8日
信州上田之住人 太田和親
東北の友人が、昨日6月7日に仙台で開かれた「6号酵母サミット」に出たとのことです。私は専門が全く違うので、「6号酵母」って何の事だろうと思って調べました。調べて驚きました。また大変感動しました。大阪大学の大先輩で、ニッカウィスキーを作った、マッサンこと竹鶴正孝さんは、朝の連続テレビ小説で数年前取り上げられてとても有名になりましたが、6号酵母は、阪大でマッサンと同級生だった新政(アラマサ)こと佐藤卯兵衛さんの発見した画期的な日本酒酵母のことでした。優秀な二人は、「西のマッサン、東のアラマサ」といえる存在でした。
秋田の酒造会社の佐藤卯兵衛さんは、昭和の初めに、低温でも優秀な日本酒を醸し出す酵母を発見します。それまで、日本酒は京都や兵庫県が中心で、気温の高いところでしか働く酵母がなく、日本酒といえば、西日本と思われていたのですが、秋田のアラマサ酒造の後継ぎの佐藤卯兵衛さんが、友人の協力のもと東北のような気温の低いところでも、よい酒を発酵できる6号酵母を発見したそうです。それ以来気温の低い東北や信州、越後なども、日本酒の有力な産地となったとのことです。6号酵母の歴史は、次のURLに詳しいです。ご一読をお勧めします。私は感動しました。http://www.aramasa.jp/around/
そういえば、信州上田の、この前亡くなった亀齢酒造の岡崎社長も、阪大工学部発酵工学科の出身でした。岡崎先生が、阪大発酵工学の学生の半分が全国の酒造会社の息子や娘だと、言っていたのを思い出しました。彼は、15年前くらいまで、信大繊維学部応用生物学科の教授だったので、私は、彼の定年後も岡崎先生と呼んでいました。岡崎酒造が、この6号酵母を使っているのかどうかは、よく知りませんが、機会があったら聞いてみたいと思います。
F先生からのご指摘
6号酵母は今なお安定した性質を維持している驚異的な酵母です。それ以前の番号のものはもう使用に耐えません。そして7号が信州の真澄酵母です。
F先生ありがとうございます。知らなかったです。7号酵母が、信州諏訪の真澄酒造で発見されたということを。https://www.masumi.co.jp/event/70
7号酵母も全国で使われているそうですね。