昨今の日本企業で検査データの不正が蔓延していることについて

2018年1018日 随筆
信州上田之住人和親

先日、英検1級を受けた後輩から、出題された問題について意見を求められました。その出題問題は「Has a university degree in the humanities lost its relevance in today's world?」ということで、つまり、「大学で人文系の学位は現代社会で価値を失っているのではないか?あなたの意見を英語で作文せよ。」というものです。 

彼の質問に対し、私は、大学に長年勤めていた関係から、日頃考えている、意見を次のように、まとめて、返信しました。

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文理両道の達人がリーダーにならなければ国家は衰退していくだろう。

昨今、日本の多くの代表的な大企業に、検査データの不正が蔓延しており、日本の技術がもはや信頼ができない状況になってきている。戦後の日本は、高い倫理性に裏打ちされた高度な科学技術を発展させてきたおかげで、多くの外国からの信頼を受けてきた。昨今の不正の蔓延は、極めて遺憾である。文系の学問はもうからないから、不要だ、大学の人文社会学系の学部を廃止せよという、文部科学省の方針は、多くの大学人を失望させている。理系の大学教授であっても、歴史や文学、哲学への理解がなければ、将来の国家の展望を描くことはできない。また、文系の大学教授であっても、基礎的な理科系の学問へ理解は、国家の方針を定めるときに不可欠である。私は、したがって、一般教養課程を廃止してしまった、現在の大学教育に大いに疑問を持っている。一般教養で、文科系の学生に理科系の科目を、理科系の学生に文科系の学問をさせていた30年前のカリキュラムに回帰すべきであると信じている。

文理両道の達人こそが、国家や世界の発展には不可欠である。

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それに追加して、私が2001年に書いた随筆を参考資料として添付しました。

皆さんは、どう思われますか?

(添付資料)

大橋巨泉の「こんなものいらない」という番組の思い出
http://www13.ueda.ne.jp/~ko525l7/d6.htm


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