2018.11.4
信州上田之住人和親
座布団を重ねたような形をした太鼓台についていろいろと調べてみました。この独特の座布団を重ねたような形をした太鼓台は、布団太鼓、チョウサなどといろいろと名称はありますが、太鼓台の形態が座布団型として認められる一番東は、三重県の名張市のもの、一番西は、長崎市のもののようです。県によって多い少ないはありますが、東から、西に向かって、県名を挙げると、次のようになります。三重県(極少)、奈良県(極少)、大阪府(極多)、兵庫県(多:特に淡路島が多い)、徳島県(少)、香川県(極多)、愛媛県(極多)、高知県(極少:1か所のみ)、岡山県(少)、広島県(少)、宮崎県(少)、長崎県(極少:1か所のみ)。なお、和歌山県には似たようなものがありますが座布団型のものではないようです。したがって、私が調べた範囲では、近畿、中国、四国、九州のうちで、和歌山県、山口県、大分県などには、座布団型の太鼓台はないようです。また、高知県四万十市と長崎県長崎市の座布団型の太鼓台は、江戸時代末期と中期に、それぞれ大阪の堺から伝わったという伝承が残っています。宮崎県のものは香川県から伝わったといわれているようです。したがって、座布団型の太鼓台は、江戸時代に、瀬戸内海沿岸の海上交通によって、堺から各地に伝わったようです。一か所だけ北海道に、座布団型の太鼓台がありますが、これは、香川県三豊市財田町から、姉妹都市の北海道洞爺市に譲渡されたもののようです。
以上、太鼓台の文化地域について。