フランス人のHomeini、日本人のAu revoirの発音
2018年6月14日 随筆
信州上田之住人 太田和親
イラン革命が1979年に起こり、パーレビ皇帝が退位してイスラム教指導者のホメイニ氏が亡命先のパリからイランに帰国しました。1986-7年私がパリにいる頃、フランス人は、ホメイニ氏のことをいろいろ話題にしていました。しかし、hの発音がないフランス人には、ホメイニ(Homeini)と発音できないので、ロメイニ(Romeini)と言っていたのを思い出します。フランス語のrは日本語にはなく英語のrとも全然違う喉をこするような音です。ホはその音で代用していました。一方、私は、このフランス語のRの発音が当初全くできず、できるようになるのに6カ月もかかりました。練習を重ねてrの発音ができるようになって、気がつきました。フランス人が、サヨナラというのをオーバーと言っていると当初思っていたのですが、実は、オールボワールと言っているのが聞こえるようになりました。これ、カタカナで書くと実際の発音と全く違いますが、この二つのルが聞こえるようになったのです。それでわかりました。自分で発音できない外国語の音は、聞こえないか、自分の言語の音に置き換えて聞いている、日本人のau revoirとフランス人のHomeiniのように。