日本で曜日が始まったのはいつか
またなぜ日本では日曜日から一週間が始まるのか
令和元年(2019年)7月27日
信州上田之住人和親
2019.7.26のフランス語講座で、首記の話がありましたが、皆さん曜日が日本で始まったのは、明治以降で、西洋の影響だと考えている方がほとんどでした。私だけが、曜日が伝わったのは中国からで遣唐使の頃だというお話しをしましたが、ほとんどみなさん信じられないという顔でした。フランス人の留学生のO君からは、イギリスの植民地の所は、皆日曜からカレンダーが始まるが、フランスなどのヨーロッパ大陸は皆月曜日から始まるからではないかというお話でしたが、日本に限っては、全くこれらそれは当たりません。また、日本語のウイッキペディアの記述も間違っているようです。
そこで、下に、「日本で曜日が始まったのはいつか。また日本では日曜日から一週間が始まるのか」の正しい根拠を示します。
日本に、1週間の曜日が伝わったのは、弘法大師が中国留学から帰国時(西暦806年)に持ち帰った「宿曜教」が始まりです。以下の二つをご覧ください。
(1) http://crd.ndl.go.jp/reference/modules/d3ndlcrdentry/index.php?page=ref_view&id=1000080625
(2) http://www.oh-kouhei.org/kobo/kobo1207.html(弘法大師と「曜日」の項参照)
また、同志社大学のリポジトリーに「宿曜教」のコピーが閲覧できるようになっています。
https://doors.doshisha.ac.jp/duar/repository/ir/22549/
これを開いて、33ページの左の方を見ると
宿曜教序七曜真品第四
七曜者日月火水木金土也、其精上曜於天神下真干人所以司善慈而主吉凶也
云々
と明確に書かれており、7曜(1週間)が日月火水木金土で、曜日が日曜から始まっています。
次のページ34ページには、日曜が太陽を表しており何事もこれに始まるという趣旨が書かれています。つまり、弘法大師が日本に中国から持って帰って来た真言密教の中心には、大日如来(太陽)があるので、これが宇宙の根本の始まりという思想と一致しています。だから日曜から一週間が始まるのです。
現代の日本人が、昔の弘法大師が「宿曜教」を日本にもたらしたのが曜日の始まりであることを、忘れてはいけないと思います。